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社会保険・労働保険の手続きと費用計算!設立者が最初に行うべきこと

法人を設立し、従業員(または役員自身)を雇用する場合、社会保険(健康保険・厚生年金保険)と労働保険(労災保険・雇用保険)への加入が法律で義務付けられます。

これらは、従業員やその家族の生活を支える重要な制度であり、法人にとっては大きな固定費(ランニングコスト)となります。

本記事では、法人設立者が最初に行うべき保険加入手続きの流れと、費用の計算方法、そして資金計画に組み込む際のポイントを解説します。


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1. 社会保険(健康保険・厚生年金保険)の基礎知識

社会保険は、法人であれば従業員の有無にかかわらず、原則として強制加入です(代表者一人だけの法人も含む)。

1-1. 加入義務と手続き

  • 加入義務:
    • 健康保険: 病院などの医療費の負担を軽減する制度。
    • 厚生年金保険: 老後の年金や障害年金の給付を行う制度。
  • 手続き: 法人設立後、5日以内に年金事務所へ「新規適用届」を提出します。
  • 費用の計算: 保険料は、原則として標準報酬月額(給与額を等級に分けたもの)に保険料率をかけて算出されます。
    • 労使折半: 保険料は会社と従業員が半分ずつ負担します。会社負担分がランニングコストとなります。

1-2. 役員報酬と保険料

役員報酬が高くなるほど、社会保険料(会社負担分)も高くなります。役員報酬の設定は、個人の税金だけでなく、会社の社会保険料というランニングコストにも直結するため、慎重に検討する必要があります。


2. 労働保険(労災保険・雇用保険)の基礎知識

労働保険は、主に従業員を対象とした保険です。

2-1. 労災保険(労働者災害補償保険)

  • 内容: 業務中や通勤途中の事故、病気などによる怪我や病気に対して給付を行う保険。
  • 費用の計算: 保険料は、従業員の賃金総額に、事業の種類に応じた保険料率(業種によって異なる)をかけて算出されます。
  • 負担: 全額会社負担(従業員負担はありません)。

2-2. 雇用保険(失業等給付)

  • 内容: 従業員が失業した時などに給付を行う保険。
  • 加入対象: 原則として、週20時間以上働き、31日以上雇用見込みのある従業員。
  • 負担: 会社と従業員で負担します(会社負担分の方が大きい)。

2-3. 加入手続き

法人設立後、労働基準監督署と公共職業安定所(ハローワーク)にそれぞれ手続きを行います。


3. まとめ:保険料は事業の固定費として計画的に確保する

社会保険料や労働保険料は、毎月の給与計算に含めて発生する、重要なランニングコストです。保険料の負担は、従業員が増えるほど、また、報酬が高くなるほど大きくなります。

想定外の出費で資金繰りに困らないよう、設立直後の資金調達時には、これらの保険料の会社負担分を明確にランニングコストとして算入し、余裕を持って資金を確保しておく必要があります。

手元の資金の状況や、事業を継続的に運営するための資金繰りの具体策、そして資金調達を円滑に進めるための基盤となる法人口座の開設バーチャルオフィスの利用については、「法人スタートナビ」をチェックして、万一の資金不足に備えることも大切です。


✅ 次のステップ

  • 保険料のシミュレーション: 予定している役員報酬や従業員の給与額から、会社の負担となる社会保険料・労働保険料を概算しましょう。
  • 手続きの実行: 法人設立後、速やかに年金事務所、労働基準監督署、ハローワークへの加入手続きを進めましょう。
  • 資金計画への組み込み: 上記リンクを参考に、保険料の会社負担分をランニングコストとして資金調達計画に反映させましょう。
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